3月3日 

ひな祭り。

男の酒場バーボンハウスは暇でした。
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  # by kouenji-bourbon | 2007-12-10 21:56

3月2日 国金 面談日

国民金融公庫の建物に入って受付を済ませた。
少し長椅子で待たされた。
座るのに躊躇した。だから立って待っていた。
ほぼ時間通りに案内の人が来た。
若くて可愛い女の人だった。俺が市場で働いて頃はやってたELTの持田マキみたいなコだった。クールだった。
ガラスのついたてがあるだけの面談室だった。
椅子に座るか躊躇して立っていると「お座り下さい。」といわれた。
反対側の椅子にそのコが座った。俺も座った。
どおやらこのコが俺の面接をするんだと言う事にその時気が付いた。
童貞をなくした時のことを思い出した。高校生の時、千葉の栄町のトルコで部屋まで案内してくれるだけと思っていたオカーさんとSEXするとは部屋に入ってから、その人が服を脱ぐまで想像も出来なかった。
今回は若くてキレーでラッキーだな。俺バカ。
面接でそのコは用意していた自分の書類を広げ始めた。全て俺が提出した書類だ。
 「すみません、これ追加の経歴書です。」さっきコピーをとった奴だ。それは隅に置かれた。そして最後までその位置から動く事はなかった。
そのコは俺が以前提出した書類を最初から読み出した。どおやら聞きたいことはこの書類に虚偽があるかどうかだのチェックだった。
俺が聞かれることはどうでもいいことばかりだった。
「~は間違いないですね?」
 「ハイ!書いてあるとおりです。」 
10分経っても20分経っても30分経っても40分経ってもそれが続いた。
その時俺は気づいてしまった。このコは断り要員だ。断るためにいる面接官だ。若すぎる。
俺は特に話す隙もなくどうでもいい質問に答えていた。
俺の気持ちはどんどん冷めていった。落ち込んでいった。何度も試みたが流れは断ち切れなかった。
そのコはなんでも調べていた。ウチのホームページをほとんどプリントアウトしていた。
メニュー。お知らせ。掲示板。日記。
書類が終わると今度はそっちのチェックになった。
45分経った。50分経った。1時間の面接時間で。俺は怒っていた。
胸にこみ上げる熱いものを抑えるのに必死だった。
「どおして、そこまでして店を拡張しようと思うのですか?」はじめてきた質問だった。
俺は怒っていた。
 「自分は4年前高円寺で店を出しました。町柄なのか夢をもった若いもんがたくさんウチに飲みに来てくれました。どうしようもなく孤独な奴、どうしようもなくどうしようもない奴。最初はみんなツパッテて生意気でどうしようもない奴です。俺が心を開くと生意気也にも心を通わす事が出来ました。でもこの時期になるとみんな田舎に帰っていきます。生意気でどうしようもない奴だったけど、帰る頃になると苦労しているせいか、みんないい奴になってます。人の気持ちのわかるいい人間に。」
 「この時期になると俺のところには田舎に帰ると挨拶に来るコ達がいます。今年になって4人います。すがすがしい顔をしたコばかりではないです。みんな口では田舎に帰ってからの夢を語るが本心ではないのが俺には判ります。だから俺は察していつもこう言ってます。”バーボンハウスは若い力を必要としてる。田舎がイヤになったらいつでも戻って来いや。その頃には俺も少しはマシになっているから。”いつもそんなことを言ってます。そう言うと喜んでもらえるからです。」
 「俺はただ自分が酒の席で言い続けた事を実現したいだけなんです。生意気だった奴も帰る頃にはトコトン苦労した分イイ奴になっているんです。俺はソイツらと仕事がしたいんです。」
俺は必死だった。面接時間は5分過ぎていた。面接のコが涙ぐんでいた。俺から目をそらした。
ヤバイと思って話をやめた。面接官が泣くなんて、やっぱりこのコは断り要員だ。
俺の気持ちは急速に冷めていった。

「私どもは金融機関なので審査のうえ融資が出来るかどうかを判断します。もしこの事業計画がうまくいかなくて失敗になったとき島田さんはどのようにしてお金をお返しになるつもりですか?」声が上ずっていた。
その時のために保証人つけろって言ったんだろう!
ダメだ絶対にNGワードだ。ぐうの音も出なかった。
「島田さんは自己資金ゼロです。今まで貯金できなかったんですか?」言いずらそうだ。
 「ど素人で始めました。自分が成長する事を望めば望むほどお金は出て行きました。財産は自分の成長です。もっと成長したくてここに来ました。」言っててつらかった。
「もう少しお金を貯めてから、お越しになってはいかがですか?年々売り上げは上がっているようですし。」 つらそうだ。
 「もっと成長したくて、言った事を実現したくてここに来てます。ここに来るまでが大変でした。どうなんですか?」
「現時点では難しいとしかお答えできません、、、、これから審査に廻します詳しい結果はそのあとという事で。」
 「審査に時間をかけるのは止めててください。俺はなにがなんでも、、、なんとしてでも絶対に絶対にやります。待たされた挙げ句ダメだったってのは勘弁してください。ダメならダメではやく連絡を下さい。俺はやりますので。その邪魔はしないで下さい。」けんか腰だった。

喫茶店に行った。
美容師さんが来た。
事のいきさつを話すとこう答えた。
「五分五分!」
 「結果はゼロかイチだよ。ダメかも知れないけど心は通った。」
「若い娘が面接官なんてはじめて聞いたよ。」
 「最初は嬉しかったけどね。」

店に戻った。開ける準備をした。
ぐうの音も出なかった質問を思い出していた。
「失敗した時どうやって返すのですか?」その方法を思い付いたので電話した。

 「面接官の~さんお願いします。」
「~は今外出中です。電話があったことは伝えておきます。」
 
だった。

あきらめて店を開ける準備をした。
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  # by kouenji-bourbon | 2007-12-06 07:39

3gatu2niti 面談日2

電車に乗った。久しぶりだ。
歩いて国民生活金融公庫のビルに向かった。
スーツを着るとなぜか早歩きになる。でもこれでいい。
だらだら歩いてスーツが様になるほど着こなしてない。
それに俺は緊張している。
手前のコンビニで最後の仕込をした。自分の経歴書のコピーをとった。

      経歴書  島田功

1970年 生まれ

          中略
 
1992年 22歳 ロックスターを目指して上京  
1993年 23歳 音楽活動に支障をきたさない仕事として築地大栄青果に入社。
1995年 25歳 ロックスターに成ることを挫折。飲食店用青果物卸の仕事を立ち上げに参加。

          中略
1999年 29歳 市場で捨てられる大量の傷物の果物をカクテルにして再利用することを思いつく。

          中略
2002年 32歳 バーボンハウス設立
2004年 34歳 北中通り商栄会 役員に就任。商店会のイベント事業を担当。
      馬橋南自治会 組長に就任。御輿の担ぎ手募集担当。

          中略
2007年 現在盛業中


少しはマシに見えるかと思って書いたけどしょぼい。あまりにしょぼい。
一貫性があることはあるがノッケから間違ってる。ロックスターって。25歳挫折。
ただ意外と恥ずかしくない。
こんなもんだったな。俺って。
謙虚な気持ちで面接に向かうことができた。
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  # by kouenji-bourbon | 2007-11-29 20:00

3月2日 国金 面談日

前の日は酒を飲まずに店を閉めた。店に泊まった。
起きてスーツに着替えて書類を持って喫茶店に行った。
美容師さんは先に来ていてコーヒーを飲んで待っていた。
お互い酒抜きで語り合うのにやっと慣れてきた頃なのに。コノ会も今日で最後だと思うと少し寂しい。
「バーボン怪しいよその格好。スーツにポニーテール。ちょっと髪切ってやればよかったな。」
 「そうだね、なんか俺がやるとみすぼらしいね。ファッション誌とかにはありそうなスタイルなのに」
「まあ、ここと、ここをカットして、ここをこうすれば、まあ時間もないしな。バーボンあとは気合よ!」 
 「結局、精神論かよ。」
「7-3でいけると思う!」
 「結果はゼロかイチだよ。いままで本当にありがとう。そろそろ行くわ!」
「あとは気合だぞ!気合!」
 「わかった!気合ね。俺もそこまで応援されたら結果見せるよ。」

会計を済まそうとレジに向かうと、後ろから俺が払うからはやく行け!と言う声が聞こえた。
そのまま店を出た。
急いで駅に向かった。
  
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  # by kouenji-bourbon | 2007-11-27 16:07

2gatu gejyunn

国民生活金融公庫に行った。
相談窓口で書類を提出した。
 「保障人が決まりました。」
「あーそうですか、それはよかったですねー。では面談の日取りを決めましょう。一週間後の今日、昼1時からということでよろしいですか?」
 「お願いします。」
「それまでにコレとソレとアレを用意してくださいね。」
 「わかりました。」

喫茶店に行った。
美容師さんに事の成り行きを報告をした。
「おめでとー。バーボンあとは気合よ!気合!」
 「気合って。いきなり精神論かよ。」
「事業計画書には無理はないし、まあオイラが見たところ7-3でいけると思う!」
 「7-3って結果はゼロかイチだろ。シビアにいくよ。」
俺は少しナーバスになっていた。

「まあ、あとはバーボンしだい!」
 「俺しだい、うん。それを知っといてよかったわ。」いつもそうだった。


それからの一週間。
した事といえば書類の整理と借りた20万を少しずつ貯金通帳に入れたことぐらいだ。

どんな大勝負の前でも店を開けたら俺は無防備だ。
経験と勘で起きる事に対処することに集中する。してしまう。
どんなことが昼間にあっても俺の都合はカウンターの中では無意味だ。
これはこれで最高だ。

自分が自分でなくなる瞬間を毎日味わってる。
来てくれた人に感謝。
ナーバスってなに?ってかんじだったよ。おかげで面談の当日はあわてたけどね。


 
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  # by kouenji-bourbon | 2007-11-26 05:57

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